ステージ・マザー
【キャスト】ジャッキー・ウィーヴァ―/ルーシー・リュー/エイドリアン・グレニアー/マイア・テイラー 他
【監督】トム・フィッツジェラルド
【制作】2020年/カナダ
【日本公開】2021年2月26日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
【配給】【宣伝】リージェンツ/【提供】リージェンツ/AMGエンタテインメント
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自分らしく、あなたの“ママ”で生きていく──
やったことがないことに手を出すのは、誰だって怖いものだろう。それも、自分が苦手なことや、偏見をもっている分野に対してはなおのことだ。 本作の主人公、メイベリンはテキサスの田舎町に住む超保守的な初老の女性。彼女はある日、家を飛び出したまま疎遠になっていた息子、リッキーの訃報を受ける。息子の葬儀を見届けるため、夫の反対を押し切りサンフランシスコへ向かっ たメイベリンは、そこでリッキーのパートナーであるネイサンから、彼がドラァグクイーンであること、ネイサンと共にゲイバーを経営していたこと、そして彼亡き今、バーの経営権は母親のメイベリンにあることを知らされる。
そして、お店が経営危機にあると知ったメイベリンは、彼が自分らしく生きた証であるバーを再建するため、ドラァグ の世界へ踏み込んでいく。息子が生きている時には分かり合えなかった後悔をバネに、彼女もまた自分らしさとは何か、 生きるとは何かを見つめ直す。
本作は『世界にひとつのプレイブック』などで知られる ジャッキー・ウィーヴァーが主演を務め、他にも『チャーリーズ・エンジェル』シリーズのルーシー・リュー、『プラダを着た悪魔』のエイドリアン・グレニアーなど名優が揃う。 また近年映画業界ではドキュメンタリー作品『トランスジェンダーとハリウッド:過去、現在、そして』が 2020年にNetflixで世界公開されるなど、「シスジェンダーの俳優が性的マイノリティの役柄を演じる」という、いわゆる“ストレー ト・ウォッシング”を問題視する声が上がりつつある。
本作ではトランス女性のドラァグクイーン・チェリー役を、『タンジェリン』の好演で知られるトランス女性の俳優、マイア・ テイラーが演じており、この問題に正面から向き合っていると感じる。 一人の女性が新たなことに挑戦する姿を、映画作品として の新たな挑戦を交え描く本作。様々な問題を抱えながらも「自分らしく」前進する彼女たちに、きっと勇気をもらえるだろう。