WE HAVE A DREAM ウィー・ハブ・ア・ドリーム
【監督】パスカル・プリッソン(監督・脚本)
【制作】2023年/フランス
【Web】https://unitedpeople.jp/dream/%20
【日本公開】2026年8月7日(金)より ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
【配給】【配給】ユナイテッドピープル
©EADY EAST PROD-JOUR2FÊTE-2023 写真クレジット:©Eady East Prod
障がいを越えて夢に向かう、6人の少年少女の物語
『世界の果ての通学路』などの作品で知られるパスカル・プリッソン監督による最新作は、様々な障がいや他の子どもと異なる特徴を持ちながらも夢を諦めずに歩む、6人の子どもたちを追ったドキュメンタリーだ。舞台はフランス、ルワンダ、ネパール、ケニア、ブラジルで、社会的背景も個々の状況も異なっている。
例えばフランスの少女モードは、出生時に片足を切断せざるを得ず、重度の聴覚障がいも抱えている。それでも家族に支えられながら、スクーターを乗り回し、バイオリンを弾き、ダンス教室にも通う。あまりにも自然に日常を楽しんでいるため、映画の冒頭では彼女が障がいを抱えていることに気づかないほどだ。
一方、ルワンダの少年サビエルは、生まれながらに※アルビノで、日々好奇や敵意を含んだ視線にさらされてきた。アフリカの一部では「アルビノの身体を呪術に使えば富と名声を得られる」という迷信により、「アルビノ狩り」と呼ばれる誘拐や殺傷事件が多発しているという。サビエルが生まれた時も、彼を「怪物」とみなし、高値で売ろうとする者さえいた。そんな中、母フロランスは息子を守るため、懸命に力を尽くしてきたという。
やがて観客は、異なる背景を持つ子どもたちの共通項に気づくだろう。一つは彼らが驚異的な適応力と覚悟を持ち、自らの意志によって困難を乗り越えていくこと。そして、ありのままの自分を受け止めてくれる存在がそばにいることだ。それは親や周囲の大人のケースもあれば、同じ痛みを知る同年代の友ということもある。そうした存在が「自分はここにいていい」と子どもたちが思える居場所をもたらし、彼らの成長を支えているのだ。
もし自分の子どもが障がいを抱えていたら。大切な人が事故で障がいを負ったら。その現実を受け入れ、支えていけるだろうか。迷いなく「YES」と答えるのは、決して容易なことではないだろう。しかし本作に登場する大人たちは、その現実を受け止め、子どもたちを守る盾となり、惜しみない愛情を注いでいる。子どもたちの笑顔や幸せな姿は、周囲の大人たちの写し鏡でもあるのだろう。そして、思うのだ。自分の運命を受け入れ、笑顔を忘れず懸命に生きる人の姿は、いつでも美しい、と。
※アルビニズム(先天性白皮症)の人を指す。遺伝性疾患で、皮膚、目、髪などに色素欠乏が見られる。また視力が弱く、日光に極端に敏感などの特徴がある。
