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トゥギャザー

惹かれ合うカップルの姿を至近距離の「目玉」で捉えたティザービジュアルが、SNSを中心に大きな反響を呼んだ『トゥギャザー』。劇場掲示用のデザインもそのまま進めようとしたが、そのあまりの衝撃に各劇場から「怖すぎる」「子どもが泣き出す」「全世代が目にする場所には飾れない」と拒絶反応が相次ぎ、劇場掲示は見送りになったという逸話を持つ作品だ。

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2026年2月

【キャスト】アリソン・ブリー/デイヴ・フランコ

【監督】マイケル・シャンクス

【制作】2025年/豪・米

【Web】https://together-movie.jp

【日本公開】2026 年2 月6 日(金)より TOHO シネマズ日比谷他ロードショー

【配給】キノフィルムズ

© 2025 Project Foxtrot, LLC

強烈な絵面と共依存のドラマが光るボディホラー

惹かれ合うカップルの姿を至近距離の「目玉」で捉えたティザービジュアルが、SNSを中心に大きな反響を呼んだ『トゥギャザー』。劇場掲示用のデザインもそのまま進めようとしたが、そのあまりの衝撃に各劇場から「怖すぎる」「子どもが泣き出す」「全世代が目にする場所には飾れない」と拒絶反応が相次ぎ、劇場掲示は見送りになったという逸話を持つ作品だ。波紋を呼ぶ強烈なビジュアルとは裏腹に、一組のカップルを主軸にパートナーとの関係を根底から問い直す、奥行きのある人間ドラマに仕上がっている。

長らく人生を共にしてきた、ミュージシャン志望のティムと小学校教師のミリー。繊細でどこか危ういティムを、快活でしっかり者のミリーが支える。互いの弱点を埋め合える睦まじい二人だが、その深層には「誰かと人生を共有し続ける不安」や「パートナーに束縛される不満」が淀みのように溜まっていた。ある時、二人は都会を離れ、自然豊かな田舎の一軒家へ移住する。ところが森でのハイキング中に道に迷い、不気味な地下洞窟で一夜を明かした直後から、穏やかな日常は暗転。目に見えない磁力に引き寄せられるかのように互いを求め、身体と身体が溶け合い、癒着していく現象が、二人を侵蝕し始める──。

主役を演じるデイヴ・フランコとアリソン・ブリーは実生活では夫婦であり、その地続きのリアリティこそが見所だ。また、脚本・監督・VFXまで一手に担ったマイケル・シャンクスにとって、本作は私的な長編デビュー作でもあるという。監督には15年以上連れ添ったパートナーがおり、人生の全てを相手と共に歩んできた。同じ家に住み、同じ友人と付き合い、同じ食事をし、同じ空気を吸う。そんな「誰かと人生を共有すること」が孕む恐怖や不安を、寓話的に描いたのが本作なのだ。自己と他者との境界が曖昧になる安らぎと怠惰、そして葛藤をホラーとして昇華した本作。愛する人と溶け合いたいと願うのは、至上の幸福か、それとも破滅の始まりか。ぜひカップルで鑑賞し、その答えを確かめてほしい。

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